体の芯 ほぐす

筋肉操作(軟部組織操作)

筋肉・筋膜・靭帯などの軟部組織を弛める操作です。
関節の動きの制限や歪みの原因となる硬結やひきつれを解放し、また筋膜の滑りやリンパ・組織液の流れを良くし、体の循環を良くします。

私は、「あん摩・マッサージ・指圧師」の国家資格を持っていますが、一般的な施術と、当院の施術の違いを書いていきますので参考にしてください。

筋肉に対する一般的な施術方法

一般的に筋肉をほぐして緩める方法として、「あん摩」「マッサージ」「指圧」と、大きく分けて3つあります。
これらの方法は、コリをほぐして筋肉を緩め、全身の血行を良くしたり骨格の歪みを整えることで、体の痛みや不調を改善することを目的として行われます。

ここでは、この代表的な3つの方法と当院で行われている筋肉操作(軟部組織操作)について紹介します。

按摩(あんま)

按摩は古代中国に起こり、奈良時代に日本に渡来してきましたもので、東洋医学における経絡を循る気血に対する施術です。

「導引按矯(どういんあんきょう)」として古代中国に発生した按摩は、日本では「按摩導引」「揉み療治」とも言われ、一般大衆に親しまれて今日に至ります。

※導引按矯とは「道教」の教義に通ずる一種の心身鍛錬法で、「大気を導いて、体内に引き入れ深く呼吸し、心を静め欲を制する」ことを目的とした呼吸運動法の一種です。

“按”は「おさえること」、“摩”は「なでること」を意味します。
薄い衣服の上から圧刺激を一定のリズムで変化させて、複合圧として作用させるもので、主として“遠心性”(心臓のから離れる方向に施術)の手技です。

按摩は、循環機能の増進と“圧反射”を利用した生体の機能調節です。

マッサージ

マッサージはヨーロッパに起こり、体系化された医療に応用されていたものを、明治20年にフランスから日本に入ってきた医療補助の施術です。

16世紀後半に、フランスでマッサージの術式と効用が専門的に提唱され、ヨーロッパ諸国に普及しました。
明治20年、当時の博愛病院の外科で医療按摩として活用したのが日本でのマッサージの初まりです。

治療の特徴としては、生体の皮膚に直接圧刺激を複合圧として作用させるもので、主として“求心性”(心臓に近づく方向に施術)の手技です。

マッサージは、循環機能の増進と“圧反射”を利用した生体の機能調節です。

指圧

指圧は、古法按摩、導引、柔道の活法を合わせた経験療法で、江戸時代には民間で行われていた圧を主体とした日本独特の施術で、大正初期にアメリカの整体療術の理論と手技を取り入れて指圧法として体系化されたものです。

治療の特徴は、衣服の上から漸増漸減の垂直圧を一点圧として作用させるもので、主として“遠心性”(心臓のから離れる方向に施術)の手技です。

指圧は、循環機能の増進と“圧反射”を利用した生体の機能調節です。

※按摩(マッサージ、指圧を含む)は昭和30年8月に法律で認められ、次いで昭和36年6月に名称が「あん摩、マッサージ、指圧師」に改正され、現在に至っています。

石倉治療院の筋肉操作

当院の筋肉操作は、一般的なマッサージや指圧とは異なります。
圧したり揉んだりという施術を主体にしていません。主に体を揺らしたり、動かしたりすることがメインの独自の施術方法になります。

私は、長生療術、按摩、マッサージ、指圧、カイロプラクティック、そしてオステオパシーその他、様々な治療法を学んできました。

その中で、体に負担の掛からず、痛みが少なく、効果のある治療を模索してきました。
体の表面からの刺激だけではなかなか奥が弛まない、しかし、どうにか奥へ刺激を加えようとすると刺激が強くなる。なんとももどかしい思いをしていました。
奥の筋肉をどうしたら体に負担を掛けず弛められるか、ということをずっと研究してきました。

ある頃から、体の反射作用を利用する方法や、体の弛むのに合わせて押圧を加えていく方法、そしてその感覚が身に付きました。今でも、この方法は併用しています。
ですから、押圧の手技を使うことはあっても、けっして強く押したり、ゴリゴリ揉んだりということはしません。

とはいえ、この方法でもどうしても体表からの刺激になってしまいます。
奥の深層筋に作用させるには、なかなか大変です。

そして、何とか深層筋に直接働きかける治療方法はないかと研究していた時、“フッ”と、体の奥の動きを感じながら弛めていく方法を編み出しました。

これは、今までの長生療術やオステオパシー、カイロプラクティック、按摩、マッサージ、指圧などの施術の、複合的な要素から生まれた施術方法です。
そして、何と言ってもオステオパシーの“感覚”による所が大きいと思います。

基本的には、体を揺らしたり動かしたりすることがメインの独自の施術方法ですので、ゆら~り、ゆらゆら、気持ちの良い施術です。

とはいえ圧を加えないわけではありませんので、痛気持ち良さだったりヒビキを感じる操作もあります。
ですので、人によっては一般的なマッサージと何が違うのか気付かないかもしれませんが、ほとんどの方に今までにない気持ちよさと弛む感覚を体感して頂けると思います。

石倉治療院の施術は“筋肉の動き”を重視した治療方法になります。
表面のコリだけでなく、骨格の歪みに大きく影響を与える深層筋の“動き”(弾力)を取り戻すことを目的にした治療法です。

按摩、マッサージ、指圧の手技は三者とも“圧反射”という同じ基盤の上に成り立った施術方法ですが、当院の筋肉操作は“伸張反射”による生体の機能調節を主体としている所が一番の違いです。



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