頭蓋骨操作
頭蓋骨は15種23個の骨で出来ています。
この複雑に組み合わさった23個の骨の動きに制限がでると、様々な症状が出る恐れがあります。
頭には“脳”が入っているので、頭蓋骨の動きは体全体に影響を与えます。
頭蓋骨操作は、この頭蓋骨の動きの制限を解放し、動きを取り戻します。
頭蓋骨の動き
頭の骨は生まれたときは可動性を持っていますが、成長とともに繋ぎ目部分が癒合して動かなくなると西洋医学では考えられています。
しかし、実際にはわずかな可動性が残っており、その可動性が悪くなることで様々な症状をあらわすことがあります。
ここでは、頭蓋骨の動きと当院の頭蓋骨に対する施術について紹介します。
脳脊髄液の流れ
脳と脊髄は栄養、潤滑作用のある“脳脊髄液”により守られています。
この脳脊髄液は、脳と脊髄を包む硬膜という膜に包まれ、漏れ出ないようになっています。
脳脊髄液は一分間に6~12回のリズムで、生成・吸収を繰り返しています。
これは、呼吸や心拍のリズムとは無関係で、独立した一定のリズムを刻みます。
このリズムに合わせて、頭の骨は開いたり閉じたりしています。
非常に微妙な動きですが、規則正しく動いています。
頭蓋骨の動きは、頭部の症状、自律神経の働きやホルモンバランス、免疫、また精神活動の調節などにも影響があります。
ですから、このリズムが狂うと、様々な症状が出やすくなります。
リズムの異常
脳脊髄液のリズムは、頭蓋骨の可動性の減少や硬膜のヒキツレにより、異常をきたします。
リズムは、中間位から頭蓋骨が開いて戻るまでを屈曲といい、中間位から閉じて戻るまでを伸展といいます。
頭蓋骨が開くとき(屈曲)に制限があり、閉じる(伸展)よりも開く(屈曲)方が小さくなると、交感神経が亢進しやすく、頭蓋骨が閉じるとき(伸展)に制限があり、開く(屈曲)より閉じ方(伸展)が小さくなると、うつ状態になりやすくなります。
その他、頭蓋骨の特定の部位の制限により様々な症状を呈します。
例えば、耳の症状は側頭骨の動き、目の症状は蝶形骨と前頭骨との動きに影響されます。
また、硬膜は脳と脊髄を包み、仙骨まで続いています。
この硬膜のどこかにヒキツレがあると、そのヒキツレのある場所に関連のある場所やその場所とは離れた場所などに症状が出ることがあります。
例えば、腰髄(腰の部分の脊髄)を包むところの硬膜にヒキツレがあると、足へ行っている神経が圧迫され、シビレを起こすというようなことが起こります。
また、腰部のヒキツレにより引っ張られた硬膜が、首の所にまで影響を出し、頭痛を起こすなど、ということも起こります。
頭蓋骨の動きは、頭部の症状だけでなく、全身に影響を及ぼします。
また、自律神経、ホルモン、免疫、そして精神活動までにも影響がありますので、この動きは大変重要です。
石倉治療院の頭蓋骨操作
頭蓋骨の操作は、“動き”を重視して施術します。
それは、もし“見た目の歪み”にとらわれて施術してしまうと、頭蓋骨を必要以上に動かしてしまう危険性があるからです。
頭蓋骨は脳を容れているので、その状態により脳に直接影響を与えてしまいます。
様々な症状を出す危険性を含んでいます。
ですから当院では、必要以上の施術はしません。
“治療”を目的として施術していますので、制限が解放され“動き”がでれば、もし“見た目の歪み”が残っていたとしても、それ以上は動かしません。
※たまに、「小顔になりたい」とか、「顔の歪みを治してください」という方も居られますが、動きを無視した形を整えるためだけの美容を優先した操作は危険です。
もちろん動きが出てくれば、結果的に小顔になることも期待できますが、“美容”を優先してしまうと、何らか症状が出る危険性をはらんでいるということです。
当院の頭蓋骨操作は、ただ触っている位にしか感じない程の超ソフトな手技です。
骨の“動き”を感じながら、体に聴きながらの施術です。
無理に頭の骨を動かしたりすることはありませんので、安心して施術を受けてください。
気持ち良くなって、寝てしまう方がほとんどです。