内臓操作
内臓は、体幹の中にギッシリ詰まっています。
体を動かすと、内臓もその動きに合わせて体の中で動きますので、もし、体の中に制限(コリや癒着など)があると内臓はうまく動けなくなります。
内臓操作は、この制限を開放し、内臓が自由に動けるようになることを目的として施術していきます。
可動力と自動力
内臓の動きの制限は、内臓自体の働きに影響を与えたり、内臓の動きが悪くなることで体の歪みの原因になることもあります。
内臓操作はこういった内臓の動きの悪さを改善し、内臓の機能だけでなく体全体のバランスを整える目的で行います。
内臓の動きには可動力と自動力があります。ここでは、その2つ動きの特徴と当院で行っている内臓操作について紹介します。
可動力
内臓の可動力とは、内臓どうしの滑りのことです。
体が動く時、内臓は体の中にギッシリ詰まっているという環境の中で、動くことになります。
お互い滑り合い、そして位置や形を変えて適応しているのです。
内臓はすべて膜(漿膜など)に包まれ、膜(間膜など)でつながれているので、実際には膜どうしが滑り合うことになります。
もし、この膜どうしの滑りに“制限”があると、お互いの動きが悪くなってしまいます。
そうすると、体を動かすたびに内臓が引っ張られることになりますので、内臓の動きだけでなく、内臓の働きにも悪影響を与えてしまいます。
自動力
内臓の自動力とは、内臓自体の動きのことです。
内臓そのものの能動的運動で、それは内臓独自のゆっくりとしたほとんど感知できないほど振幅の小さい動きです。
どの臓器も、それぞれに異なった自動力を持っています。
内臓の動きが制限されてしまうと、この自動力も制限され、内臓の働きが悪くなってしまいます。
石倉治療院の内臓操作
内臓操作では、内臓の動きを制限している癒着や緊張を解放していきます。 ゆっくりと内臓を動かしたり、癒着部分を剥がしたり、弛むのを待ちながら押圧することで緊張を取り除いていきます。
※ここで言う癒着部分とは、手術により起こる癒着のことではありません。普段の生活の中でできる内蔵同士の滑りの悪さを意味し、コリのようなもののことを指します。
多少の痛みや、ヒビキ、を感じることもありますが、苦痛になるほどの強い刺激はありません。
お腹を操作していくと、お腹に血液が流れてくるような感じがしたり、暖かく感じてきたり、また内蔵が動き出してくるのが分かる方もいます。
体が歪むと内臓にも影響が
また、内臓に問題がない場合でも、もし体が歪んだ状態であれば、必然的に内臓を入れている入れ物(体幹)が歪むということになります。
体に歪みがあるということは、体が自由に動かなくなるということなので、中に入っている内臓も自由に動ける範囲が狭くなってしまうということです。
ということは、内臓の動きが常に制限を受けることになり、内臓どうしの“制限”を作っしまうことにもつながります。
内臓は、体幹の中にギッシリ詰まっているので、体の歪みは内臓の働きにも影響を与えてしまうのです。
また、動きの影響だけでなく、体が歪むということは脊髄から内臓へ行っている神経を圧迫させることがあり、圧迫された神経に支配されている臓器は、働きが悪くなってしまうということになります。
このように、体の歪みと内臓は密接に影響を与え合っています。
体の歪みを取るということは、内臓にも良い影響を与えることができ、また逆に、内蔵の制限を取ることで、体の歪みを軽減させることもあります。
当院では、内臓の“制限”の原因になりうる体の歪みをとることをメインにし、必要に応じて内臓操作を取り入れています。